2018年9月7日金曜日

参考書レビュー:TOEIC TEST 単語特急 新形式対策 (TOEIC TEST 特急シリーズ)



TOEIC TEST 単語特急 新形式対策 (TOEIC TEST 特急シリーズ)

出版:2016/9/7(2016/5形式に対応)
著者:森田鉄也
対応Part:Part5
問題数:100
音声:あり(ダウンロード)、米・英発音


Part5形式の問題を100問掲載した新書サイズの問題集です。
ボキャブラリービルディングを目的としていますので、Part5でも文法で解く問題ではなく、意味・語法の問題になります。
不正解になる選択肢も重要な語が選択されている他、問題の空欄以外の箇所にもTOEIC頻出の単語が多く散りばめられており、問題数から想像するよりは遥かにボリュームがあります。

■■本書の長所

1.価格・サイズが手頃

特急シリーズは1,000円未満という手に取りやすい価格は非常に魅力的で、手に取りやすいのが特徴です。
新書サイズというのも日々持ち歩くのにじゃまになりませんので、空き時間の利用に向いています。

2.学習しやすい紙面構成と、豊富な語注

紙面構成は、右側のページに問題1問、めくると解答・解説となっています。
問題ページの下には、空欄箇所以外の重要語のリストがあります。
(位置は結構離れているので、見ないで解くこともできます)

解答・解説ページでは不正解の語も含めて、類語・派生語・用法・例文などに紙面の多くが割り当てられています。

一つの問題から沢山の重要語をチェックすることができます。

3.ダウンロード音声は、すべての問題を英・米両方の発音で録音

選択肢部分を含む完全な朗読はアメリカ発音のみですが、正解を当て込んだ問題文の朗読は両方の発音で聞くことができます。
同じ文をすべて両方の発音で聞くことができる教材というのは珍しいのではないでしょうか。
両方のアクセントの違いに気づくにはいいやり方だと思います。

■■本書の短所

1.解説が少ない

単語の紹介はすごいボリュームですが、問題についての解説は少なめです。
特に、「〇〇と相性のいい単語は▲▲なので、これが正解」というような解説が見受けられるのは、正解・不正解の明確な根拠の説明としては弱く感じられ、残念。

2.単語を詰め込みすぎ

一つの問題に重要語をかなり詰め込んでいます。
そのため、単語が苦手な人が使うと、わからない単語が多すぎてなかなか先に進まないと思います。
ある程度単語の学習が進んでいる人が、復習とさらに上を目指すために使う用途に向いています。
本書でイチから単語を増やそうと思うと、かなり根気がいるのではないでしょうか。

3.ややボリュームに欠ける

いろいろ詰め込まれているとはいえ、ちょっとボリューム的には物足りない感はあります。
価格を考えれば十分ではありますが、もっとガッツリやりたい人だと2~3倍くらいの分量がほしいところではないでしょうか。

■■総評

Part5の問題形式をとっていますが、解き方のテクニックではなく、問題をネタに増やせるだけ単語を増やそうというアプローチの単語集という感じでしょうか。
すでに他の参考書で単語を学習済みの人が、仕上げに取り組むのに向いています。
990点を目指すなら、ここに出てきている単語はすべて完璧に身につけたいところです。

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